不貞行為と浮気の違い

男女関係

不貞行為と浮気は、一見すると同じような意味に捉えがちですが、実は異なる意味を持っています。
違いを知って理解を深めるにはまず、言葉の定義から確認することが大切です。

不貞行為は配偶者の貞操義務違反にあたる行為

不貞行為はいわゆる法律用語で、配偶者の貞操義務違反にあたる行為を意味します。
貞操義務違反行為は、自由意志に基づき配偶者以外の人と性的関係を結ぶこと定義されています。
つまり、不貞行為には配偶者以外との性的関係があることが前提で、十分な離婚事由になることが知られます。
対する浮気は特定の相手ではなく、他の人にも心移りをする様を表す言葉です。
気持ちが移り変わりやすいことを意味する言葉ですから、そこに性的関係があるかどうかは問われないです。
軽率かつ浮ついている様を意味しているので、簡単に好きな相手がコロコロと変わったり、誰かを愛する一方で心移りがすることも浮気と表現します。

不倫は浮気よりも不貞行為の意味に近い

似たような言葉に不倫がありますが、不倫には配偶者ではない人との男女関係の意味が含まれるので、浮気よりも不貞行為の意味に近いです。
ただ男女関係には解釈の幅がありますし、人によって性的関係を含むか否か、解釈に違いが出てくるでしょう。
しかし、世間一般に不倫の男女関係には性的関係が含まれると解釈されるので、仮にもしそういう関係がなかったとしても、当事者が釈明するのは難しいと思われます。
当然ながら不倫された配偶者は傷つきますし、口では性的関係がないと言っても、実際のところは分かりませんから、離婚を考えるのに十分な裏切り行為だといえます。

明らかな肉体関係がないと法的に不貞とはみなされない

不貞行為との違いに話を戻すと、前者は婚姻関係があるかないかに関わらず、配偶者や内縁のパートナーを裏切る他人との性的関係が該当します。
一方、後者は法律用語ではなく概念に近いもので、明確な裏切り行為があれば該当することになります。
キスあるいはハグ程度だとそれを不貞とみなすのは難しいですが、浮気には当てはまるでしょう。
明らかな肉体関係がないと法的に不貞とはみなされないので、離婚の事由として裁判で争うのは難しいです。
ところが、過去の裁判ではラブホテルなどの施設に入って長時間出てこないことが確認された場合に、性交渉が推認される判断されているケースが多いです。
とはいえ性的な肉体関係が1回のみだと、不貞行為とは認定されても離婚事由には認められないことも珍しくないです。

性的関係のない配偶者以外との浮ついた関係程度では離婚は困難

ちなみに風俗も同様で、頻繁に繰り返し通うようであれば配偶者は離婚事由として訴えられますが、1回限りであれば認められにくいです。
このように、離婚に至るまでのハードルは思いの外高く、性的関係のない配偶者以外との浮ついた関係程度では離婚は困難だと分かります。
もし配偶者の裏切りを疑い離婚を真剣に考えるなら、焦らずにしっかりと証拠を集めてから、相手に突きつけることをおすすめします。
外出中に不貞が疑われる場合は、プロの探偵や興信所などに相談して証拠を集めてもらうのが良いでしょう。
不貞まではいかないとしても、お金の使い方に他人との電話やメールのやり取りに変化が見られたら、疑いを掛けて探りを入れてみる余地はあると考えられます。
関係を壊さない為に見て見ぬ振りをするのも1つの手ですが、いずれにしてもパートナーの気持ちが他人に向いているなら、それは少なくとも浮気ということになります。

まとめ

焦って決定的な証拠を取り逃がしてしまうと、配偶者が警戒して証拠を押さえる難易度が上がってしまうので、必ず焦らず油断しないように気をつけながら、1つ1つ押さえるべきです。
離婚するかどうかは別として、配偶者が裏切り他の誰かとデートしたり性的関係を持っているとしたら、見過ごしてしまうのは間違いでしょう。
離婚できるかどうかは配偶者の裏切り度合いによりますが、不倫という言葉も含めて言葉の意味の違いを理解して、自分がどうしたいか考える判断材料にするのが良さそうです。

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